AI×Obsidianで「第二の脳」が現実になってきた。半年運用の中間レポート
「第二の脳」という言葉があります。自分の記憶の代わりに、メモやノートに知識を蓄積して活用する考え方で、かつてEvernote全盛期に流行しました。当時やりきれなかったこの構想が、AIとメモアプリの組み合わせでようやく現実になってきた——というのが、筆者の半年間の実感です。
筆者はAIコーディングエージェント(Codex)とメモアプリObsidianを組み合わせて約半年運用してきました。それぞれ単体の便利さではなく、「掛け合わせると何が起きるか」を中間レポートとしてまとめます。
前提:Obsidianには「雑に」ためる
Obsidianはローカル(自分のPC内)にMarkdownファイルとしてメモを保存するアプリです。このローカルファイルであることが、AIとの相性の核になります。エージェント型のAIはPC内のファイルを直接読めるため、ためたメモをそのまま「AIの参照資料」にできるのです。
筆者がためているのは、作業ログ、思いつきのアイデア、気になった記事のURLと一言メモ、一行日記など。日付ごとのノートに、とにかく雑に放り込みます。メモが面倒にならないことが最優先で、整理はあとからAIに任せればいい、という割り切りです。
効果1:「前回のようにやっといて」が通じる
効果を最初に実感したのは繰り返しタスクでした。過去の作業ログがあるので、「前回のようにあれやっといて」という雑な指示が通じます。
たとえばSNS運用なら、過去の投稿文をメモに残しておけば、新しい投稿のアイデアを渡すだけで「自分が書いたような」文面を作ってくれます。チャットAIの履歴機能より、ローカルの軽量なファイルを参照させるほうが確実で速い、というのが使い比べた実感です。
効果2:雑なメモが次のコンテンツの種になる
ためたログは、新しいコンテンツづくりの材料にもなります。ちょろっとメモしたアイデアをAIに広げてもらい、ブログのネタ出しや動画の台本に育てる。「雑に放り込んでおくだけで、あとで実用レベルにブラッシュアップしてもらえる」のは想像以上に快適です。
イベント運営の記録も好例でした。準備の段取り、デザインの依頼内容、持ち物、反省点をすべてメモしておけば、次回は「前回の反省を踏まえた準備リストを作って」の一言で済みます。
効果3:請求業務が一行メモで回る
地味に効いているのが請求まわりです。「クライアント名 / プロジェクト名 1h やったこと」という一行メモを日々残しておき、月末にAIへ「今月分をまとめて」と頼むだけ。以前のスプレッドシート管理より記録のハードルが下がり、集計は自動化されました。
まとめ:秘書への道はまだ途中
半年やってみて、「メモを雑にためる→AIが文脈として活用する」という循環は確かに回り始めました。目指すのはAIを秘書として使える状態で、道はまだ半ば。それでも、Evernote時代に夢見た「第二の脳」に一番近づいている感覚があります。メモアプリ選びに迷っている人には、AIと組み合わせる前提でのObsidian、おすすめです。
本記事は、筆者が運営するブログ「ディレイマニア」で公開した検証メモをもとに、AIじてん向けに再構成したものです。