シンギュラリティとは?
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、AIが人間の知能を超え、AI自身がさらに賢いAIを作り出すことで、技術の進歩が爆発的かつ予測不能になるとされる転換点を指す言葉です。未来学者レイ・カーツワイル氏が「2045年ごろに到来する」と予測したことで広く知られるようになり、日本でも「2045年問題」として話題になりました。
何が起きるとされている?
鍵になるのは「AIがAIを改良する」という循環です。人間より賢いAIが生まれれば、そのAIはより優れた次のAIを設計でき、改良のスピードは人間の理解が追いつかないほど加速していく——これがシンギュラリティ論の中核にある考え方です。
その先の予測は、病気や貧困の克服といった楽観論から、人間の制御を失うという悲観論まで大きく割れています。「予測不能になる点」という言葉の定義上、その先を正確に語れる人はいない、というのが正直なところです。
実際のところ、来るの?
専門家の意見は大きく分かれています。近年のAIの急速な進化を根拠に「予測より早まる」とする見方もあれば、「知能の爆発的な自己改良には物理的・理論的な限界がある」とする懐疑的な見方もあります。AGIと同じく、定義そのものがあいまいなことも議論を難しくしています。
確実に言えるのは、シンギュラリティという極端な未来像を待つまでもなく、AIによる仕事や社会の変化はすでに始まっているということです。
言葉との付き合い方
シンギュラリティは、未来予測というより「AIの進化をどう受け止めるか」を考えるきっかけの言葉として使われることが多くなっています。ニュースや書籍でこの言葉を見かけたら、恐れたり鵜呑みにしたりせず、「どの範囲の話を、どんな根拠でしているのか」を見る癖をつけると、AIの議論を落ち着いて追いかけられます。
なお、シンギュラリティとAGI(汎用人工知能)は混同されがちですが、AGIが「人間並みの万能さ」を指すのに対し、シンギュラリティは「その先の爆発的な変化の転換点」を指します。順序として、AGIの実現がシンギュラリティの前提条件とされることが多い関係です。