ナレッジグラフとは?
ナレッジグラフは、人、場所、会社、製品、出来事などの情報を、それぞれの関係と一緒に結び付けて保存する仕組みです。日本語では「知識グラフ」と呼ばれます。
たとえば「人物Aは会社Bに所属している」「会社Bは製品Cを開発した」という関係をつなげると、人物Aと製品Cの間にも経路ができます。情報を表だけで並べるのではなく、点と線のネットワークとして表現することが特徴です。
AIでどのように使われる?
- 検索語が指す人物や製品を正しく区別する
- 社内の人、部署、資料、案件の関係を探す
- 商品や作品の関連性からおすすめを表示する
- 不正取引や依存関係のつながりを調べる
- RAGでAIへ関係性を含む情報を渡す
AI検索では、同じ名前を持つ別の対象を見分けたり、一つの質問から複数の関係をたどったりするために使われます。LLMへ回答材料を渡すGraph RAGでは、文章の意味が近いかだけでなく、人物・組織・出来事のつながりも検索できます。
ベクトルデータベースとの違い
ベクトルデータベースは、文章や画像を数値へ変換し、「意味が近いもの」を探すことが得意です。ナレッジグラフは、「誰が何を作ったか」「どの部品がどの製品に使われているか」のような、明示された関係をたどることが得意です。
両者は競合するものではありません。ベクトル検索で関連文章を見つけ、ナレッジグラフで関係を確認するなど、組み合わせて使うことでAIへより正確な文脈を渡せます。
使うときの注意点
ナレッジグラフは、元になる情報が正しく整理されていることが前提です。古い情報や誤った関係を登録すると、AIもそれを根拠に間違った回答をする可能性があります。
情報同士の関係を誰が定義するか、更新をどう続けるかも重要です。グラフに経路があることは、必ずしも因果関係や事実を証明するものではありません。重要な判断では元データと出典を確認しましょう。